FUSE+Lilithでアップサンプリング

 前回はWaveUpConverterを使用したが、今度は「FUSE」を使ってアップサンプリングする。使用方法は簡単で、EXE本体に変換したWAVファイルをドラック&ドロップするだけである。ショートカットを作ってデスクトップにおいておけば手軽に?アップサンプリングできる。


 ファイルサイズは前回同様6倍程度になる。

 元のファイル(左)と変換後のもの(右)の波形を「WavLab」で比較したのがこれである。前回と同様にギザギザがとれて滑らかな波となっている。

 さてFUSEのインターフェイスはこれだけなので、複数のWAVファイルをまとめてアップサンプリングする場合には面倒である。
 変換処理には長い時間がかかり、いつおわるのかも予測しずらい。できれば朝出かける前にしかけておいて昼間の間にコンバートしておきたいが、それを実現するために「Lilith」の外部呼出し機能を使う方法がある。
 これはLilithからFUSEを呼び出して、リストにセットしたWAVファイルを1つずつ順番に渡して処理をさせるという構造になっている。

 まず起動すると右上にある変換ボタンをクリックする。

 表示された設定画面にテーブルがあるので、変換したWAVファイルをまとめてドラッグ&ドロップすると一覧に追加される。

 外部処理(External Process)を選択してプロパティを押す。

 ここでようやくFUSEの呼び出し方法を設定する。参照でFUSEをインストールしたフォルダの中にある本体EXEを指定するがこれだけだとFUSEは動作しないので起動パラメータを設定する。

ここではタップ数は25で4倍アップサンプリングの指定のみで、あとはデフォルトの設定にまかせている。

 "-t" "25" "-x" "4" "%FilePath%%FileName%%FileExt%"

 また処理は非常に重たいので、変換しながらパソコンを使う場合にはアプリケーション優先度を「低」にしておくと操作上のレスポンスはよくなる。

 最後に「開始」を実行するとテーブルにあるWAVファイルがFUSEに渡され、DOSプロンプト画面が出て処理がはじまる。FUSEの処理がおわるとLilthに戻り、まだ渡していないWAVファイルがあればまたFUSEを呼び出し、ファイルがなくなるまでこれを繰り返す。